Wantedlyの募集PVランキング1位を目標にすべきかどうか?

中途採用支援(RPO)を行っている株式会社NewRecord張ヶ谷です。
顧客の採用支援も行っていますが、自社の採用も粛々と進めています。おかげさまで10月2名、11月2名の新入社員が増えます!Wantedlyをメインで利用しているのですが管理画面を表示すると右上に「今週の募集ランキング」というのが表示されています。
↓こんな感じ

時々「募集PVランキング1位を獲得しました!」という投稿をSNSで見かけるので改めてこのランキングという存在をどうしたらいいのかを考えてみました。

 

募集PVランキングとはなにか

まずは募集PVランキングとはなんぞやというものの理解から。こちらはWantedlyサポートチームに伺った内容です。

■そもそも募集PVランキングはどう決まるのか?(Wantedly公式説明)
毎日集計・更新され、前日から7日前までの間に掲載している最もPV数が伸びた募集ページの数値をもとに算出しております。

■募集PVランキングとは1求人のPVですか?それとも会社単位(複数求人を公開したら合計PV数)でしょうか?
複数の求人の合計PV数ではなく、前日から7日前までの間に掲載されている募集で1番伸びた1つの求人の数値をもとに算出しております。

ちなみにそれぞれの日付のランキングはこちら。およそ◯◯◯PV獲得できれば1位にはなれる可能性あるかも?

■9月12日22:07時点
1st 12457PV A Inc. 
2nd 4758PV ㈱ベースインターナショナル
3rd 2414PV 株式会社ヤマップ

■9月13日15:10時点
1st 12615PV A Inc.
2nd 5395PV ㈱ベースインターナショナル
3rd 2311PV 株式会社アダビト

■9月18日15:00時点
1st 4115PV 株式会社エフ・コード 
2nd 3413PV A Inc.
3rd 3093PV 株式会社アーシャルデザイン

■9月19日14:11時点
1st 4113PV 株式会社エフ・コード 
2nd 3091PV 株式会社アーシャルデザイン
3rd 1997PV 株式会社Yotsunagi

■9月20日15:42時点
1st 6018PV 株式会社エフ・コード 
2nd 3628PV 株式会社favy
3rd 3083PV 株式会社アーシャルデザイン

どの職種が狙い目か

PVを増やすためには下記のような手法があると思います。

1、求人を掲載する
2、応援をする/してもらう
3、SNSでシェアする/してもらう
4、人気求人のランキングを狙う
5、Wantedly有料オプション1 Facebook広告
6、Wantedly有料オプション2 トップページ広告
7、Wantedlyで検索をしてもらう

7で検索をしてもらう場合Wantedlyの登録者の母数が多い方が検索をされやすい、また求人をクリックしてもらうやすいはずです。なのでWantedlyの企業側の管理画面から職種別の登録者人数を見てみました。おそらく1000の位以下は省略な気がします。

ちなみにNewRecordは「ライトプラン6ヶ月」を利用しているため検索に全ての候補者が表示されていない可能性があります。これをみるとエンジニアに向けた募集を公開すると良さそうですが求人供給過多のような気がするので別のアプローチをするのが良さそうです。

エンジニア:29,000人
セールス・事業開発:21,000人
マーケティング・PR:18,000人
デザイン・アート:14,000人
コーポレート:12,000人
PM・Webディレクション:9,000人
編集・ライティング:6,000人
コンサルティング:4,000人
カスタマーサクセス・サポート:3,000人
メディカル:1,000人
そのほか:40,000人

IRの資料を見てみたんですがデザイナーの割合がちょっと違うような気がしました。プレミアムプランにする方がいいのかも?数え方の問題?

2023年8月期Q3決算説明

結論

一時的なイベントとして1ヶ月やってみるのはあり。

採用人事の場合は採用人数を目標としている場合が多い気がします。メインの目標は採用人数に置きつつ、Wantedlyの募集PVランキング1位または上位を目指して試行錯誤することで媒体運用のノウハウも学べるしPVが増えてエントリーも増え決定が出る可能性があるからです。募集PVランキングを上げるためにどうしたらいいかを分解して考える力もつきそう。

ただしずーっと募集PVランキング1位を継続するというのは非現実的なので、1ヶ月限定でやっているのは良さそうです。なぜ1ヶ月かというとPVを獲得するための求人作成、また求人用の写真撮影、シェアをしてもらう協力者の獲得、一気にシェアを行うための準備などを行うとすると1ヶ月くらいはかかりそうな気がしました。またオプションでブーストするとしたら社内決裁獲得する時間も必要そうですね。

書いていて思ったんですが仮に10万円投資しても1名採用できたら想定の採用単価、人材紹介経由で採用した時と比較をしてもめちゃくちゃ投資効率良さそうですね。

むやみやたらにPVを増やす方法

フルリモート可、フルフレックス、経験不問などのワードはPV、エントリーともに増える傾向にあります。ただし会社の制度にフルリモートがなかったりしたら採用につながらないので意味がないのでやめましょう。あとシンプルにイケメンや美女だとクリックはされそう(PVからの応募率が恐ろしく低そう)

有利なパターン

募集PVランキングで1位を目指す時に有利なパターンはあると考えています。創業した直後で、facebookとかもあまり友達がおらず、社会人経験があまりない、Wantedlyを使い始めたばかりという会社の場合は応援協力やSNSでのシェアも見込めないためなかなか難しい戦いになります。それとは逆に下記のような会社は比較をすると有利な気がしています。
・在籍している社員数が多い
・社員に協力なインフルエンサーがいる
・注目度が高い業界/企業/サービスである
・瞬間的に注目されるようなPRや話題がある(良くても、悪くても)
・働きやすい制度がある

 

採用の最高パターンは「1求人掲載→1PV→1応募→1面接→1内定→1入社」ですが、そんなことはわかっています。採用を進めている中でメイン目標の採用人数を追っている中で、「なんか刺激が足りないな?」という時に一時的なイベントとしてやってみてはいかがでしょうか?量をこなすことで質も生まれるので「このタイトルは刺さった!」「このポジションの採用はWantedlyが最適だった!」みたいな発見もあるはずです。

あとWantedlyから採用できれば成果報酬ゼロ(厳密には初期費用はかかるけど)なので上司や経営陣にドヤれますね。

有効な面接フィードバックは「◯◯◯◯」をしてから

1次面接(1さん担当)と2次面接(2さん担当)をそれぞれ個別で対応して2次面接後に面接担当者間のフィードバックを聞いた時に「なんだか全然噛み合っていないぞ?」と感じた時がありました。たまたま1回あったわけではなく、自社採用・採用支援先・前職などでもまぁまぁ遭遇していた出来事なので原因と対策を記載してみようと思います。

 

それぞれの評価

1さんの評価:
緊張してる雰囲気はなくコミュニケーション能力も非常に高かった。結論から話せるし、人柄も良かった。成果も出していたし、再現性がありそう。

2さんの評価:
質問に対する返答がズレることが多かった。結構緊張しているような感じで会話も硬い感じがした。

1さんと2さんの話を聞いて本当に同じ人を面接したのか?というレベルでフィードバックが食い違っていたので実際に自分も候補者と話をしてみることにしました。結果的に2さんが言っていた評価に近い印象でした。なぜこのようなことが起こったのか?

 

同条件だと勘違いしていた

同じ人を面接しているのだから2次面接でも同じようなコミュニケーション、受け答え、印象を与えているものだと1さんは勘違いをしていました。2さんは代表取締役だったこともあり候補者がこれまでとは比較にならないほどに緊張をしていたことがわかりました。それぞれ1さんは「緊張していない候補者」、2さんは「ガチガチに緊張している候補者」と面接をしていた形です。

 

「前提が違う」と話をしても噛み合わない

上記のようにお互い「前提が違う」ので面接のフィードバックをしても1さんは「結論から話をできていたけどな?」、2さんは「返答がズレていたし、話が冗長だったけどな?」となってすれ違ってしまいます。釈然としない形で結果が出ると採用ペルソナの見直しや面接時の対応方法の変更、質問内容などを見直すことも難しくなります。

 

どうしたらいいか?

おすすめとしては「面接を録画して、倍速で見てからフィードバックをする」です。今回の課題は「前提が違う」という部分なのでそこをまずは統一すると面接フィードバックの理解度も上がるはずです。面接の録画をするとさまざまなメリットがあります。

・面接に同席しなくてもいい
面接に同席するとなると日程調整が少し先になったりします。また同席している時に表情はどうしたらいいか悩む人も多いはずです(経験あり)。あとSlack、Facebook Messengerの対応しがち。

・倍速で見れる
2倍で見ることで時間短縮になります。オススメはビデオスピードコントローラーです。

・何度でも見返せる
見るタイミングも自分で決められるし、聞き取れなかったところや見逃したところをデータがある限り何度でも見ることができます。採用して5年経過した時点で「あの人は面接時どんな感じだったんだろう?」というのも振り返りできますよね。

 

とはいえ面接の録画を見られるのはなんだか恥ずかしい

わかります。そう思いますが、「正しく候補者を判断してミスマッチを防ぐ」「採用ペルソナを見直すことができる。不要な採用工数を削減できる」などのメリットの方が大きいので録画をするようにしましょう。最初は恥ずかしいですが慣れます。

逆に録画を社内共有できない面談、面接をしている方が問題なようにも感じてきました。

「社内メモのために録画させていただきますね」と冒頭に伝える

面接に入っていきなり無言で録画されたら候補者体験最悪です。なので面接の冒頭に「録画しますね」と伝えると良いと思います。弊社でも行っていますが断られたことは今のところないです。

 

まぁ最初はGoogle Meet、Zoomでいいんじゃない?

最近は有料の面接録画サービス、商談録画+AI書き起こしツールみたいなものがありますが、最初はスモールスタートということで追加費用かからないMeetやZoomの録画機能を使って見るのがいいんじゃないかなと思います。もし課題が出てきて文字書き起こし、会話解析が必要になればそれを使えばいいと思います。

職務経歴書、履歴書と一緒で録画データも非常に重要なデータなのでそこは各社個人情報保護はしっかりやっていきましょう!

 

採用基準を一度決めてもそれが全ての正解ではないので正しくフィードバック、対話をしてよりミスマッチを防ぐ、採用工数を削減する方向に持って行きたいですね。

「お手隙」は永遠に来ない

 

 

 

 

来ません。

 

 

 

 

厳密に言えば、作業する時間はあれど「お手隙にお願いします!」と言われたタスクをやる時間は永遠に来ません。

 

その業務は本当に必要なのか

なにかの業務が発生すると言うことは解決したい課題があるはず。行わなければ何かがストップしたり、迷惑をかけることになってしまうような場合だと考えています。「お手隙にお願いします!」と伝えて仮に対応しなくてもなんの問題も起きなかった場合、その依頼した業務は本当に必要な業務だったんでしょうか?

業務を依頼するのは難易度高い

誰かに業務を依頼をするのは非常に難易度が高いと思っています。解決したい課題はなにか?その解決策が本当に最善か?依頼をした内容をしっかり相手は把握できているか?いつまでに行わないといけないのか?誰が担当するのが最適か?など考慮することがたくさんあります。

そもそも難易度が高いわけなので、もしかしたらそこまで考えられる能力がなくあまり必要ではない業務を「お手隙で!」と言ってしまっているかもしれません。

「お手隙で」と言っていたら振り返ってみる

じゃあ能力がないからダメかと言われるとそうではなく、自分や依頼してきた相手が「お手隙でお願いします!」と言ってきたら「いつまでにやるべきですか?」「解決したい課題はなんですか?」と聞いてみるといいかもしれません。また自分が発言をしていたら「あ!言ってしまっている!」と気づくのがいいかもしれません。

それぞれの気づきと確認が会社、組織、チームの文化になってくるので考える組織に繋がっていくように感じます。業務の目的を正しく理解し最善の方法を選択できる割合が増えれば業務効率も格段に上がるはずです。

「これやっておいて!」は楽

期日もなく、担当を指名するでもなく、あれこれそれで伝えて伝わる時があったりします。またたまたまうまくいっちゃうと「めっちゃ楽」と思う時があります。でも体感としては「あれってなんのことでしたっけ?」「こうするものだと思っていました」となるケースの方が多いように感じているので、できるだけ楽に逃げないように意識しています。易きに流れがち。

 

最近業務が増えていたり、スケジュール通りに進まなかったりしていたらちょっと見直してみると案外効率化できる箇所ややらなくていい業務があったりするものです。

「お手隙で!」と言っていたら、気づくチャンスかもしれません。あなたのお手もいつまで経っても空かないのでこのタイミングで振り返ってみてはどうでしょうか?

「経験ゼロから1回目」「1回経験したあとの2回目」どちらが心理的ハードルが高いか?

仕事をする上でいろんな経験を積んでいる人の方が例え話がうまかったり、抽象的に物事を捉えられたり、シンプルに話が面白い傾向にあるように思います。経験は仕事上のことでもそうですがプライベートでもスポーツをしたり、文化的なものに触れたりとさまざまなことです。

 

経験をしている/していないという結果の前に、なんでその差が出るのか考えた時に「経験をするための最初の1回の心理的ハードルがとんでもなく高いのかもしれない」ということと「テクニックで解決できる」という気がしたのでまとめてみました。

心理的ハードル

イメージを視覚化してみたんですが心理的ハードルは「経験ゼロから1回目」と「1回経験したあとの2回目」だと「経験ゼロから1回目」の方がとんでもなく高い印象です。

心理的ハードルが上がってしまう原因は「解像度」

最初の1回目はどんなに事前に話を聞いても、記事を読んでも、動画を見ても何が起こるか予想がつかない。かかる費用、時間など想定外のこともたくさん起こるかもしれない。あんな失敗をするんじゃないか、うまくできないんじゃないかなど悪い妄想は膨れ上がる傾向にあるので想像しようとするとどんどん心理的ハードルが上がってしまう。

そしてやらない理由を作り出す

お金

スポーツでも、芸術でも、趣味でも何かを始める時に出費が発生することの方が多い気がします。今は節約しているし、やり続けるとしたらお金足りなくなるかもしれないしとやらない理由ができます。

時間

何かをするには時間が必要になります。「仕事で忙しい」と言ってやらない理由ができます。

他人の目

「何目指しているの?」、飽きて辞めてしまった時に「◯◯って飽きっぽいよね」と言われてかもしれない。ちょっと恥ずかしいからとやらない理由ができます。

 

「本当はやりたいと思っていなかったかもしれない」と思って、やらないことが決定します。

「やりたい」と一度思ったということは?

人間には「やりたい」「やりたくない」の2択ではなく、「そもそも選択肢に上がらない興味のないもの」というものがある気がしています。自分は(無理やり捻り出して思い出した)手芸には興味が持てないです。なので「やりたい」と思わないし、「やりたくない」とも思わない。手芸やりたいなーと想像すらできない。

なので一度でも「あ、◯◯◯◯やってみたいかも」と思ったということはすでにかなり興味があること・ものなんじゃないかと思います。

小さく始めてみる

レッスンに通ってみる

何事も最初はうまくできないことの方が多いです。なので小さくてもいいから「うまくできた」という成功体験を積むことが大事です。初回レッスンは今後何度も通ってもらえるように初回レッスンで小さい成功体験を積めるような仕組み(コンバージョン施策ともいう)が盛り込まれているはずです。1回3000-5000円などのレッスンでまずは始めてみると良いと思います。

ストアカ | 教えたいと学びたいをつなぐまなびのマーケット

aini(アイニ)|遊んで学べる体験プラットフォーム

レンタルをしてみる

自分の場合カメラを本格的に始めようと思って課金しまくったら30万以上になりました(48回払い無金利だったので実質無料)最初からいきなり30万円以上課金するのはそれこそ心理的ハードル爆上がりなのでレンタルサービスを利用して借りてみると良さそうです。

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転職ではなく副業、インターン、アルバイトから初めてみる

転職でも同じで小さく始めることができます。最近はリモートワークも普及してきてより副業やインターンがしやすくなっているのでもはや言い訳ができない状況ですらあります。転職は大きな決断なので副業などの機会から関わっていくと良いかと思います。

新しいことにチャレンジする時の心構え3つ

飽きたらどんどん辞める

経験をするまでそれが本当に好きなのか、楽しいのかわかるわけありません。一旦経験して好きでも楽しくもなかったらどんどん辞めたらいいんです。飽きっぽい?とか言ってくる人はシカトしましょう。経験1を積めている時点で次のステップに進んでます。

戦略的に思考停止して3回やる

初回でたまたまあまりうまくいかないという可能性もゼロではないです。何回かやってみると「最初よりちょっとうまくできたな」となったりするので「とにかく3回はやってみる。それから続けるかどうかを考えてみる」と事前に意思決定しておくと変に考えないで進めるのでおすすめです。

先に予定を抑える、お金を払う

先に予定を抑える、お金を払うということをしないと「仕事が忙しいし今週はいいか」「お金ないし(実際はある)今は節約するか」とやらない理由を作ってしまうことになります。自分のやりたいことを優先して仕事の時間や他人との時間はそのあと(働いている場合は就業規則は守りましょう)

好奇心はあるか?

でも結局最後はその人の「好奇心」ではあるので、いくらテクニック/心構えを知っていようが心理的ハードルの構造を理解していようが好奇心がないと動き出すことはできないです。「好奇心」があるのであればテクニック/心構えを使ってどんどんいろんな経験を積んでいってもらえればと思います。

「何事も経験が大事だ!」という免罪符のもとリボ払いでMAX120万円借金があった大人より(完済済み、リボ払いは経験しなくていいです)

「本気で思っている」の判断基準は「行動しているかどうか」

マネジメントをする中でそれぞれの人の認識や判断基準は非常に曖昧だなと感じることがよくあります。「ぞう」を紙に書いてください。と伝えたら象を横向きで描く人もいるし、正面で描く人もいる。また銅像を描く人もいるかもしれない。

そういう前提の中で何かを目標にしていた時にどれくらいその目標を達成したいのか尋ねた際

 

「本気で思っています」

 

と言われたらどう受け止めますか?本人はいたって真剣な眼差しで、本気で思っている理由を語ってくれると思います。

 

判断の基準

曖昧な認識や判断基準がある中で、基準を明確にするには「行動しているかどうか」が判断基準になるはずです。「本気で思っています」と伝えられてもできる時間があったのに1つも行動していなかったら、なにも相談してこなかったらそれは「本気では思っていない」かもしれませんね。

 

感情的に受け入れられない

でもなかなか難しいものでそれを直接本人に「行動していないからそれは本気で思っていないんじゃないの?」と伝えても受け入れられない場面が多いように感じています。一度反射的に「いや、思ってます」と言ってしまったら引くに引けないケースもあります。

本人の基準は「思ったかどうか」にある場合が多く、「行動したかどうか」の基準ではない。なんなら「思った」というのが行動だと思っているかもしれない。そうなると明らかに食い違いが起きます。

 

「実はそんなに本気で思っていなかった」でもいい

上司から目標達成に対してどう思うか?と聞かれたらそりゃ「本気で達成したいと思っています」と返答するだろうし、「年収上げたいか?」と言われたらそりゃ上げたいと答えるはず。けどそれは本当に思っているのか?行動していないということは実はそんなに思っていなかったしやりたいとも思っていなかったのでは?

それはそれで発見なので別にいいのではないかと思います。じゃあ別の何をしたいのか、誰に言われるでもなく行動しちゃうこと(本気で思っていること)はなんなのか?を探すきっかけになりそうですよね。

 

よくある「本気で思っている」

・痩せたい
「本気で思っている」と言っていたのになんで就寝30分前にお菓子食べてるの?

・結婚したい(彼女、彼氏ほしい)
「本気で思っている」と言っていたのになんでマッチングアプリは「なんか怖い」と言ってダウンロードすらしないの?

・年収を上げたい
「本気で思っている」と言っていたのになんで自社の公開されている給与評価制度を理解していないの?

・成果を上げられなくて悔しい
「本気で悔しい」と言っていたのになんで未達月と変わらない行動量なの?

 

それは実は「本気では思っていない」のかも?痩せなくても、結婚しなくても、年収を上げなくても、成果を上げられなくてもいい世界線はあるはずなので「行動していない」という基準をもとに本当にそうしたいのかどうかを改めて考えてみるといいかもしれませんね。

 

行動にもレベルがある

「本気で思っている」はなにか1つ行動する=基準を満たすというわけではなくグラデーションがあります。

「本気で登山をしたい」だった場合、Aさんは筑波山・Bさんは富士山・Cさんはエベレストに登っていたとしたら本気度の差を感じます。

「本気で転職をしたい」だった場合、Aさんは30分時間を作って考えた・Bさんは求人サイトに登録した・Cさんは履歴書書いて100社にエントリーしてみただと本気度の差を感じます。

この行動レベルは本人だけで判断をすると小さくまとまってしまう場合があるので、できればやりたいと思っている分野で既に経験のある人に相談をしてみると良いかと思います。「そういう目標を本当に実現しようと思っているならこれくらいやらないといけないね」と経験からアドバイスをもらえるはずです。経験がないけど近くにいる聞きやすい人に聞くのはなんの信憑性もないのでやめましょう。

 

行動をしているかしていないかは1つの基準になります。しかし「思っていないからダメ」とかではなく「考え直すきっかけ」とするための基準として用いるとよさそうだと考えています。やりたくない時もあるし、行動するのが一時的にだるかったけどその後大成したとかも聞く話なので。

部下との認識の違いで迷った時に利用してみてはいかがでしょうか?

内定、入社までは平均◯◯日

採用活動を開始して「すぐには採用できない」というのは感覚値で理解はしている気がします。ですが実際の数値がないと感覚値の域を脱せないと感じていました。その課題を解決するためにエントリーから内定、入社までの数値を見て、それぞれの平均日数を出してみました。いつから採用活動をすればいいのか?の参考になればと思います。

検証データ
期間:2021年3月〜2023年1月まで
件数:61件
雇用形態:正社員のみ
その他:職種はランダムに抽出しています。

エントリーから内定、入社までの日数

エントリーから内定までの日数:47日(約1ヶ月半)
エントリーから入社までの日数:87日(約3ヶ月)

上記のような結果となりました。職種や採用ルート(求人媒体、エージェントなど)はランダムで抽出しているためあくまで参考数値となります。

 

このデータで解決したい課題

事業計画における採用時期、費用の目安
事業計画を作成する際の採用コストと人件費の増加目安時期を想定することができます。正確な数字は採用をしてみないとわからないため推測の域を出ませんがおおよその想定値としては実績データをもとに算出しているので一時的な根拠にはなりそうです。

 

採用人事から採用したい担当者への期待値調整
採用したい担当者は「すぐ採用したい」「1-2ヶ月で入社してほしい」と発言することもまぁまぁあります(早い!)自社にデータがあれば期待値調整の根拠として示すことができると思いますが、採用活動をこれから始めるにあたって参考となると思いますので活用ください。

採用活動のための考え方

入社想定日から5-6ヶ月前が採用活動目安時期
まず候補者にエントリーをしてもらうために必要な準備があります。採用要件の設定、採用媒体・エージェントの利用問い合わせ・契約などです。準備期間として1-2ヶ月程度余裕を持っておくとよさそうです。平均内定・入社日を加えると最大5-6ヶ月前には採用活動を開始しておく必要があります。また社内に採用経験者がいない場合はもう少しゆとりを持っておくとよさそうです。

平均内定・入社日数を早めるための施策

日程調整ツールの導入
弊社はspirを使っています。他にはTimeRex、eeasyなど利用をしています。使っていないとメッセージの往復が増えるため使える状況であれば利用すべきかと思います。月額も安いので費用対効果は合うはずです。

面接回数の見直し
面接回数が増えれば当然のようにエントリーから入社までの期間は伸びます。面接の回数、ワークサンプル、面談などを見直して短縮できるところはないか検討をするのが良さそうです。

面接録画での選考導入
面接を録画して文字起こししてくれるサービスがあります。場合によってはmeet、zoomで録画したデータを他の社員に見てもらうことで面接回数を減らすことができます。録画データの取り扱いには十分注意しましょう。

ちなみに正社員採用の場合は「動画を候補者に撮影してもらって、提出してもらう」というのは著しく辞退率が上がったのであまりオススメしていません。

退職済みの方に絞ってスカウト送信する
検索フィルターができる媒体とできない媒体がありますが、方法論としては存在するので記載をしてみました。極端に言えば面接した次の日から入社してくれる可能性あるので何倍も改善されます。

とはいっても・・・

すぐ入社する人もいる
退職済みの方や現職をすぐ退職できる人もいるので「5-6ヶ月かかるって言ってなかった?」と煽られる可能性はゼロではないです。即入社の方が現れたらシンプルに喜びましょう。

すぐに採用したい気持ちは変わらない
ベンチャー企業や急成長段階の企業は「明日から働ける方」を探しているくらい人材不足は近々の課題です。平均内定・入社日数は参考程度としてとにかくできる理由を考えてできる施策は実施する、協力をして/してもらって採用活動をしていきましょう。

内定承諾期限って「即決」以外なくない?

中途採用支援(RPO)を行っている株式会社NewRecord張ヶ谷です。
あまりに過激すぎる気がしたので書いてなかったのですが、自社採用でも内定を出す機会が増えてきたので「こんな考えですよ」というスタンスを示しておこうと思い書いてみます。またこのブログをきっかけに考えをまとめてきてもらえると両方にメリットがあるなと書いていて思いました。あとこれは中途採用に限定した内容としています。

 

一般的には内定承諾期限は1〜2週間

1〜2週間の内定承諾期間を設けている場合が多いように思います。これって暗黙の了解で「他社選考を受けたり、持ち帰ってもらって考えてもらったり、家族に相談したりする期間なんだろうなー」くらいに考えているような気がしています。

でも実際は「考える」と言っても1〜2週間ずっと考え続けている人はまずいないと思うんですよね。せめて1〜2時間くらい?

 

承諾基準が整理できていれば即決できるはず

内定承諾をするかしないかは候補者側の承諾基準が整理できていれば即決できるはずなんです。おおよその基準になり得る候補は下記なんじゃないでしょうか?もちろん1つではなく複数の検討項目を掛け合わせて意思決定するので1つの基準が当てはまるから承諾というわけではないと考えています。

年収
現在年収が500万円だったとします。生活費などを計算した時に500万円を下回ることは難しい。だとしたら500万円以上であれば承諾、500万円以下であれば辞退と決められます。

雇用形態
正社員、契約社員、アルバイト、業務委託なのか。試用期間はいつまで?取締役、執行役員などの場合もありますね。

家族
パートナーがいる場合はパートナーの許可が必要な場合は結構ありそうですよね。その際パートナーは何を気にするのかを把握する必要がありそうです。

また親に相談するケースもあります。堀江さんはこう言っているようです。

堀江貴文「親に従い成功した人を僕は知らない」 

他社選考
他に興味のある会社はあるのか、選考を受けきりたいのか、受けなくてもいいのかを考える必要がありそうですね。

業務内容、ミッション
入社をしたらまずは何を行うのか、何を実現すべきなのか、自分ならそれを達成・実行できると思うのかが大事そうですね。

入社時期
入社時期を相談して、それが合わないから内定取り消しというのは中途採用の場面ではあまりない気がしています。退職交渉の際に少し延びることを許容してくれるかどうかを確認するのがいいかもしれません。

勤務地
面接を受けている時点で予想していたはずなのであまり基準にはならないかもしれません。提示された勤務地が住んでいるところと別だったら論点になり得ます。

 

理由を明確にして、承諾期限を延ばす

内定承諾期限って「即決」以外なくない?というタイトルのブログですが、理由を明確にしてもらえれば承諾期限は延ばします。承諾基準の中にある「家族」や「他社選考」は『考える』というより『必要な行動』なのでそれは承諾期限を延ばすべきです。

家族に相談もせずに勝手に決めて家庭崩壊したらそれはそれで長く安心して働いてもらうことは難しいように思います。また他社選考においても「あの時受けておけば」という後悔を残してほしくないので、もし話を聞いてからにしたいのであれば正直にそう伝えてもらえれば待つべきですね。

仮に辞退になっても自社に魅力がなかった、本人が本当にやりたいと感じたのはそちらの会社なのでそれはそれでいいのではないでしょうか?

 

能力の問題が露呈するかもしれない

承諾基準はなにか、何を解決すれば決められるのか、最後は決める勇気。これは通常の仕事でも必要なスキルです。解決したい課題はなにか、解決策はなにか、どう実行するか、やると決断する。

「考えます」と言っても1-2週間の期限までに四六時中考えている人はいないと思います。どちらかというと漠然と悩んでいるケースの方が多い気がします。

これは仕事を進める際の能力にも似たものがあるように思うので、内定通知をした後に判明する能力・スキルにミスマッチが起きる可能性があるなと感じています。

 

「今決められない理由はなんですか?」

勇気を持って聞いてみましょう。「実は〜」と話をしてくれた時に一緒に内定者と対策を練ることができるかもしれません。また競合より年収が低い提示の場合、高く提示できるように社内交渉する、給与テーブルを見直す、子供の保育園の送迎の時間が勤務時間と少し被るのでフレックスを検討するなどの社内のルール変更の余地があるかもしれません。

内定者の「考えてみます」の期間の採用人事の気持ちはもやもやし続けるだけで精神衛生上良くないので聞いてみると前に進めるはずです。

ちょっと圧強めな質問ですが、内定者の「考えるヒント」にもなるので聞いてみてはいかがでしょうか?