中途採用支援(RPO)を行っている株式会社NewRecord張ヶ谷です。
中途採用支援をしている中で意外と多いのは「選考を受けに来ているので応募意欲は高いだろう」という勘違いから来る「ちょっと上からのコミュニケーション」があります。
内定を出したい候補者は当たり前のように他社からも求められている人材の場合が多いです。
候補者の応募意欲の変遷
応募意欲は選考を進むに連れて上がっていくように感じます。エントリーした事実、社員と直接会話したことにより理解が進んでどんどん応募意欲が増していくことで決定につながります。下記のような形で。
という認識は間違いだと感じています。特に最初のエントリーの段階。実はこんなに高いパターンはかなり稀です。結構な場合で「サイトに記載されている内容を質問してくるな?」「あまり質問されないな?」と感じているカジュアル面談、1次面接担当者は多いんじゃないでしょうか?実はサイトやインタビューは案内しても面接直前にちょっとくらいしか見られていないことの方が多いです。おすすめ記事↓
採用サイトは「面接直前」しか読まれない。採用サイトのあるべき姿を徹底調査|WACUL TECHNOLOGY & MARKETING LAB | 株式会社WACUL
体感としてこんな感じのパターンが多いです。
そうなると選考プロセスのコミュニケーション方法が変わるはずです。「ちょっと上からのコミュニケーション」を取っていると他社からも熱望されている候補者は音信不通になります。
ちょっと上からのコミュニケーションとは
①日程候補を企業側から送信しない
親切のふりして「ご都合のよい日程を3〜5日程度頂戴できますでしょうか?」というのは正直候補者側からすると「めんどうだな」と感じて離脱に繋がります。
SpirやTimeRexなどの日程調整ツールを使ってリンクを送ればすぐに解決します。
②日程候補が少ない、ピンポイントすぎる
日程候補を提示しても「◯月◯日15:00-16:00まで、◯月◯日13:00-14:00まで」など2日程しかない場合は調整できないリスクがあります。これも一緒で日程調整ツールで解決です。
③日程候補が2週間以上先の日程
他社の選考も進んでいるのに2週間先になると既に転職先を決めてしまうケースがあります。選考期間が長期になればなるほど途中離脱の可能性が増すので、なんとかスケジュールを空ける方法を考えたいところです。
④初回接点までに提出物が多い
まだ応募意欲も高まっていないのに提出物を要求するのは離脱リスクがあります。できれば初回接点を終えて、応募意欲が高まってから依頼をする方が理想的です。
上手な会社の応募意欲の変遷
エントリー時の応募意欲の期待はあまりせず、初回接点時に応募意欲を上げるための行動をしているように思います。具体的には「時間に遅れない」「丁寧な会社説明」「応募者の希望をヒアリングして、それに沿ったミッションや業務内容を話す」「話をした感想を直接口頭で伝える」「次回面接をその場で調整する」などです。
熱しやすく冷めやすいタイプは要注意?
かなり経験則からの意見ですが、最初から応募意欲が異常に高いタイプは要注意な気もしています。一見すごいやる気がありそうに見えます。相当特殊な事業をやっていない限り転職先は何万社もあるのに自社にだけ興味ある可能性ってかなり低くないですか?全部の会社に全力なのか、見せ方が上手いのか、切羽詰まっているのか。一喜一憂するタイプは熱しやすく冷めやすいタイプも存在するので早期離職に繋がるケースが多いように感じています。
(積極的に興味を持ってくれるので、採用したくなってしまう気持ちはすごくわかります)
「初回接点の時点では応募意欲はほぼない」という期待値で考えるとコミュニケーション方法は変わるし、その想定で接することでより丁寧な対応ができるように思います。少なからず「日程候補はこちらから提示する」「面接、面談に遅れない」は今日からできると思うので実践してみてはいかがでしょうか?