考える力とはどういうことか?

中途採用支援(RPO)を行っている株式会社NewRecord張ヶ谷です。

約10年前に初めて「エッセンシャル思考」という本を読みました。とても張ヶ谷の性格に合っていたように思います。本の副題にある「最少の時間で成果を最大にする」は頻繁に引用している気がします。

「最少の時間で成果を最大にする」を実現するには「考える」をしないと実現ができないと感じています。ですがその「考える」ということは非常に難しいしめんどくさい。ですが逃げていてもいつまで経っても身につかないので、そもそも考えるということはどういう構造なのかを考えてみました。

構造を理解して自分の苦手なところを補えば考える力を強化することができるはずなので「最少の時間で成果を最大にする」に近づけるはず。

 

考えるとは

1.あれやこれやと思いをめぐらす。その事について、心を知的に使って判断する。
2.新たなものをくふうする。考案する。

ググると上記のように出てきました。概ね否定するとこはないように思います。

好奇心、思考能力、思考体力

ここからは張ヶ谷の独自解釈での解説となります。ここはぜひ読んだ人の意見も聞いてみたい。「考える」を分解すると下記の3つの要素が分かれると考えています。

■好奇心
出発点であり、考えるきっかけとなる問い、興味みたいなものです。これがないといくら思考能力があったり、思考体力があっても始まらないと考えています。好奇心にはそれぞれの人の特性があり生まれつき興味のあるものが違ったり、興味の強さ・弱さがあるように感じます。また大人になっても経験や環境などで変化していくので普遍なものではないと考えています。興味がまったくないものに興味を持てというのは無理な話のような気がしているのでその辺りはいくら強化をしようとしても強化できない部分があるなぁと考えていたりします。

■思考能力
ツールや方法を知っているかどうかなので後天的に見につくものと捉えています。思考能力を身につけることでより早く、効率的に考えられるようになったりします。悪魔の実を食べたけどすぐに能力使えない、修行したら使えるようになる的な?伝わります?ドラゴンボールでも例えられる。
・ツール
マインドマップ、メモ書き、ポストイット、ChatGPTなど
・方法
なぜを5回繰り返す、ロジックツリー、グルーピング、MECEなど

■思考体力
健康、集中力です。考えることは本当に体力が必要です。頭痛、歯が痛い、座っていると腰が痛かったりするととそもそも「考えようかな」という行動が起こりにくいように思います。睡眠も大事ですね。集中力に関しては基礎は健康として、さらに集中力を上げるために運動したり、瞑想したりを個人の特性に合わせて取り入れるとよさそうです。思考能力にも入る気もしますが、カフェで仕事をする・誰かと一緒に作業をする・ポモドーロテクニックを利用するなどを行い集中しやすい状態を作ることで思考体力の大幅な減少を防ぐことができたりします。

 

好奇心を持つことで考えるきっかけが増え場数が増えます。また思考能力を上げ効率的に考えるで思考体力を削られずに済みます。思考体力があることで好奇心を持つことができたくさんのことに興味を持つことができるようになります。そういったつながりがあるように感じています。

好奇心・思考能力・思考体力の関係性のイメージ

▲イメージと違う例▲

好奇心は出発点と書いたので好奇心が土台にあるように以前は考えていたのですが考え直すことにしました。そもそも思考体力がないと好奇心を持つことすら難しかったり、思考能力がないと好奇心を持っても「どう考えていいかわからない」と諦めてしまうような気がしたからです。

⭕️イメージに近い例⭕️

なので考え直した結果、好奇心・思考能力・思考体力はお互いがバランスを保っているイメージとなっています。何かが抜け落ちるとバランスが取れなくなってしまいます。

また好奇心・思考能力・思考体力は人それぞれの特性、鍛えたこと、タイミング、環境によっては下記のように時期によって偏りが出たりします。それはそれで問題ないですが「ここの部分に今は偏っているな」というメタ認知をすることが重要のような気がします。

■好奇心に偏っている事例
過剰に記事を読んだり、YouTubeを見たり、セミナーで話を聞いたりインプットを行っている。また過剰にたくさん場数を踏むためにいろんなことに挑戦をしている。
インプットや場数を踏むこと自体は考えるために必要な要素になるので大事ではあります。しかしこの「過剰に」という部分が重要です。大量に情報を摂取したところで活かそうと考える時間を取ったり、振り返ってみないと活かすことができないように思います。

■思考能力に偏っている事例
様々なツールや方法を学んでそれを実際に活用できていない。今回記載している「考える」の目的は「最少の時間で成果を最大にする」です。仕事でもプライベートでも何かやりたい(成果)と思ったことを実現するために考えることが必要です。いくらマインドマップが使えても、4Pやファイブフォース分析の方法を理解しても実践で使えないのであれば無駄です。方法収集家になっていないでしょうか。

■思考体力に偏っている事例
健康であることは良いことです。しかし健康になるために1日10時間運動していたり、集中力を向上させるために瞑想を1日10時間をやってもやりたい(成果)ことが健康、瞑想でない限りは達成できません。健康や集中はやりたい(成果)ことが実現できるだけの分量でいいはずです。

思考力を鍛えるためには

こちらのブログで記載をしてみました。抜粋をすると下記の3ステップを繰り返すことです。

1、「やりたい」と思うことを3つ紙に書き出す。

2、その中で1番やりたいものを決める

3、やる

1、2日でできるようになるわけではないので何度も繰り返し行うことで徐々にできるようになります。また「鍛える」となると「他人と比較する」ことをしてしまう方もいるかもしれないですが、そんなことはしなくていいです。「自分がやりたいと思ったことを実現する方法を考える能力」があればいいので昨日よりできるようになった自分を実感できたり、やりたいと思ったことをできるようになれば自分を褒めるようにしましょう。知り合いに自慢をしても良いかと思います。

「考える」が弱くなっているシグナル

考える能力は放置していると自然と弱くなっていくように感じています。思考体力は健康を損なうと著しく弱くなるのでわかりやすいですね。MECEではなくあくまでパッと思いついたものを書いていきます。

■アイドル全員同じ顔に見える

48系(AKB、乃木坂、欅坂、SKEなど)やK-POP(BLACKPINK、TWICE、LE SSERAFIM、NewJeansなど)などお正月番組を見て「全員同じ顔に見える」と発言していませんか?1人でも「この人気になるな」と思った人を誰なのか調べたりしましたか?「まぁいいや」は癖になるのですぐ近くにスマホあるはずなので調べてみましょう。

■週に最低1時間考える時間を確保できていない
考える行為は意識的に実施しないと体力も使うし面倒なのでやらないことが多いです。時間をかけることが大事ではないですが一定の実施時間は行わないと考える力が弱まっていくように思います。

■直近1ヶ月以内に「私はいいや」と言った
新しいことを経験することは新しい発見や場数を増やすことができます。本当にやりたくない、物理的にできないのであればしょうがないですが恥ずかしい、ちょっと面倒などの理由で拒否している自分がいるのであればそれは機会損失です。考えるための素地として新しい発見や場数は重要なのでそれを自ら拒否するのは考えるきっかけが減るので、考える力が弱くなっていきます。

■アウトプットしてない
記事/本を読んだり、YouTubeを見たり、セミナーを聞いたりするインプットは比較的容易にできるように思います。しかしアウトプットをするときはどう表現したら伝わるか、誰に伝えたいのか、何文字以内でまとめるといいかなど考えることが非常に多くなります。インプットしただけだと考える訓練であるアウトプットの機会損失になります。アウトプットをせずに「考えさせられました!」と発言して本当に考えてる人はほとんどいないのでは?

別にアイドルについて調べてくださいというわけではないですが、疑問に思ったことを放置し続けているとそれが癖になって何も調べなくなっていきます。その積み重ねが考えるの能力が弱くなっていく原因となるように感じています。

 

好奇心の方向性

好奇心・思考能力・思考体力の中でも好奇心にとても興味があります。世の中には本当に多くのコト、モノがあります。好奇心の矛先は並列で書き出すと下記のようになります。

しかし様々な人を見てみたり、自分を観察すると今回は文字の大きさで表現をしますが興味の強さ弱さがあります。張ヶ谷には二卵性の双子の子供がいます。二卵性なので顔はあまり似てません(親目線)、性格は全然違います。同じ環境で育ってきているはずなのに興味は全然違います。これはもはや教えてどうにかなるものではなく特性として備わっているもののように感じるので、今後別の興味の強いものに出会う可能性はありますが根底にある「好奇心の方向性」はもはや決まってしまっていると思った方が親と子の精神衛生上良さそうな気がしています。

現代は資本主義の仕組みの上で動いているので会社としてはビジネスに興味を持って調べたり考えたりする方がお金を得やすいので生きやすいのではないでしょうか。ですがそもそも興味が持てないものを頑張るのは苦でしかないので好奇心の方向性がビジネス方面ではないのであれば思い切って離れてみるのもよいのではないかと思っています。

ビジネスの上で成り立っている上司からの評価は必ずしもあなたの好奇心の方向性とは違うのでそこで評価されてもやりたいこととは違うのであれば苦労するばかりではないでしょうか。評価されないとどんどん自己評価も下がっていくかもしれません。

また好奇心の方向性を理解するためには先に記載をした3ステップで鍛える思考力で紹介した方法で経験を積むことで「実は興味がある分野はこれだった」というものを見つけられるように思います。

 

ちなみにこれだけ世の中に多くのコト、モノがあるので一番好奇心が湧くものを見つけられている人はほとんどいないと考えています。今一番好奇心が湧いているモノも必ずしも一番であるとは言い切れません。とはいえ出会えていない一番好奇心が湧きそうなモノより、すでに出会えている一番好奇心が湧いているモノの方が大事ではあるので問題はないはずです。

余談ですが自分はクレイジージャーニーが好きでよく見ます。そこに出演している人たちは好奇心の方向性を見つけた人たちと言っても過言ではないように見えます。そういうなにかに夢中になっている人たちはとてもかっこいいなと思います。

 

最後に

非常に長文になりました。張ヶ谷独自解釈のオンパレードでしたが以前から考えていたことを言語化、視覚化できたように思います。ひょんなことから双子が生まれ考える力・好奇心・思考能力・思考体力の構造を考える機会になってくれていることに感謝しています。毎日発見があるように思います。

「別の業界や分野で活躍するはずだった方」を採用してしまうと世の中の機会損失につながってしまうと考えています。NewRecordは中途採用支援(RPO)と人材紹介事業を行っており中途採用に関わる業務に興味がないとお互いに楽しくないと思います。そのような機会損失を起こさないためにも構造を明らかにして判断ができるような仕組みに落とし込んでいければと考えています。

またより「最少の時間で成果を最大にする」を体現できるように自分も鍛えていこうと思っています。

こういう考え方があるよ!ツールがあるよ!こういう要素もあるんじゃないかな?という意見や感想があればぜひ話ができればと思うのでコメントいただけると嬉しいです。