ある友人と話をしている時に一番印象に残っている本はなにか?という質問で出てきた本です。一番印象に残っている本を聞いたらそりゃ読んでみるしかないでしょということで読んでみました。社内推薦図書にするくらい良かったです。これは定期的に読み返したい本。
そもそも経営するとは、相反する複数の目的を達成する(例:利益を上げながら、将来に投資をする)ということです。
無茶苦茶当たり前のような内容ですが、現在キャッシュフローを見ながら自分でも営業をし、社員採用・広告などの投資をして利益を作るのはなんて難しいんだと実感しています。これが役割分担ができる規模になったらいいのかもしれないですが、今は自分の中に何個もの人格が分単位で切り替わっていて結構すごい状態です。
とはいえ役割分担したらそれはそれで物理的に人間と人間が相反するので大変そうな気がするな。経営は複雑系をそのまま飲み込むものなのか。
見直し前提
これが全部良かったです。たしか7つあったと思いますが全部いいので読んでみてほしい。
どれだけ時間をかけても、戦略実行の準備に「十分」ということはない。どこかで踏み出さなくてはならない。
例えばこれ。前提は「時間をかけ、準備をきちんとして取り組めば、実行もうまくいく」んなわけあるかい。です。考え事をしていても、計画作成をしていてもえいや!で決めることが非常に重要になってくるわけです。1分で考えた行動も、10時間考えた行動も同じ行動なら費やす時間は短い方がいいです。また「十分な時間」なんてものは存在しない。
「考えるためにはまず走りなさい」
非常にいいですね。実際行動に移すことで解像度が上がり次はこれ、その次はこれということでどんどん次に何をやればいいのかわかってくる感覚ってありません?
「あるいは考えながら走りなさい」
はい、そうですね。すみませんでした。
コミュニケーションが成立している時は、どちらかが相手の理解と共感を得るために、どこかで上手に妥協をしているはずなんですよby任天堂岩田聡社長
気持ちよくコミュニケーションを取れていた時は逆に本音を聞けていない可能性もあるので気をつけたいところです。
(1)戦略は未完成、発展途上の仮説である
(2)それは実行する組織のメンバーは、様々な考え方や利害を持っており、戦略の詳細すべてに合意することはできないし、またすべきでもない
(3)合意できなくとも、お互いの立場や気持ちを理解し、納得することで、組織は戦略を実行できる
この本はチームのみんなで読んだ方がいいと感じました。完璧な戦略は存在する、十分な時間をかければ完璧な解決策を導き出せる、完全な合意をみんなに取らないといけないなどは誤った認識であるという共通認識を作ることで、より柔軟に考えられる組織を作ることができそうです。マネージャーだけでなくメンバークラスの人も読むと「あー経営陣、上司はこういうことを考えてあの施策を指示したのか」と考えられるようになるかもしれません。
たしか紙しかありませんでした。久しぶりに辞書くらい太い本でしたが結構スラスラ読めます。